The Midnight Seminar

読書感想や雑記です。近い内容の記事を他のWeb媒体や雑誌で書いてる場合があります。このブログは単なるメモなので内容に責任は持ちません。

2007-01-01から1年間の記事一覧

終了

公式記録:3時間53分7秒 ネットタイム:3時間51分7秒一応4時間は切った。 スタート時は人が多すぎて、スタートラインにたどり着くのにそもそも数分かかるから、つくばマラソンでは記録用紙に「ネットタイム」(スタートライン通過からゴールライン通過までの…

昨日の軽量

昨日「湯楽の里」にて軽量したところ、なんと61.1kgという数字が出た。 2週間ぐらいトレーニングをサボっていたのだが、最近の食生活(既述)だと暮らしているだけで体重が減っていくようだ。これは楽チン。しかし、来週つくばマラソンの本番という最悪のタ…

昨日と今日の計量

昨日、62.8kg。先週、腹が減った状態で計量したことを考えると、若干痩せたのかもしれない。 今日、62.35kg。順調。 以下、http://muuum.com/calorie/1017.htmlからの引用。 ジョギングの消費カロリーはスピードに関係なく 消費カロリー(kcal)= 体重(kg) *…

減量成功

今日、「湯楽の里」で体重を量ったら、62.75kgだった。3ヶ月間で5kgの減量に成功したことになる。(68kg→63kg) 62kg台が出たのは、たぶん5年ぶりぐらいだと思う。 8月から実践してきたのはかなり正攻法のダイエットである。 まず週に2〜3回は必ず走る(基本…

シェイクスピア『ロミオとジューリエット』(岩波文庫)

シェイクスピアの有名な作品のなかでは、比較的平凡なのかも。 ○ 怪我をしたことのない奴に限って他人の傷を馬鹿にする。(p.70) ○ おお、ロミオ、ロミオ! どうしたあなたはロミオなの? お父様とは無関係、自分の名は自分の名ではない、とおっしゃってく…

ゲーテ『若きウェルテルの悩み』(岩波文庫)

「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」(ゲーテ) ○ 私はよく知っている。われわれは平等ではない、またありえもしない。しかし、思うのだが、威厳を保たんがためにいわゆる賤民から遠ざかる必要…

岡倉天心『茶の本』(岩波文庫)

岡倉天心は明治時代を通じて活躍した美術研究家である。ちなみに、天心が設立に尽力し、第二代校長を務めた東京美術学校は、現在の東京芸大美術学部だ。 「アジアは一つである」というのは天心がロンドンで出版した『東洋の理想』の冒頭の有名な一文だが、こ…

当選

来年2月17日に行われる東京マラソンの事務局は4日、出場者の抽選を行い、フルマラソンと10キロを合わせた当選倍率は前回の第1回大会の約3倍を上回る約4.7倍となったと発表した。フルマラソンは前回を5万人以上も上回る13万62人の申し込みで…

デュルケーム『自殺論』(中公文庫)

○ 私の実践している社会学的方法は一に帰して、社会的事実はものと同じように、いいかえれば、個人の外部にある実在と同じように研究されなければならない、という基本的原則の上に立てられている。(p.13) ○ 自殺とは本質的に男性的なものの表現である。女…

T.R.マルサス『人口論』(中公文庫)

本書の「人口は、制限されなければ等比数列的に増大する。生活資料は、等差数列的にしか増大しない」(p.23)という命題は、高校の教科書にも載っていてあまりにも有名だ(生活資料=食糧)。人口と食糧の増加の比率については、本書の中にもいくつかの数値…

木下恵介監督『二十四の瞳』

二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 2007/06/27メディア: DVD購入: 2人 クリック: 74回この商品を含むブログ (25件) を見る やっぱ木下恵介いいわ〜。 この作品を「反戦映画」としてしか観られないようでは、…

小沢一郎の「グランドキャニオンの柵」について

はてなブックマークで「労働基準監督署」を含むエントリを検索していたら、ある労働政策研究者のブログにたどりついた。で、驚いたことに(本当に驚いた)、そのブログで最近、西部先生の文章が2回も取り上げられていた。 ■ EU労働法政策雑記帳 (http://eul…

三浦展『格差が遺伝する』

格差が遺伝する! ~子どもの下流化を防ぐには~ (宝島社新書)作者: 三浦展出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2007/05/19メディア: 新書 クリック: 9回この商品を含むブログ (27件) を見る 著者・三浦展は2年前に『下流社会』という大ベストセラーを書いて有名に…

大阪・長居公園のホームレス、テント村強制撤去問題

>> 長居公園テント村強制撤去問題 3週間後に始まる「世界陸上2007」を開催するために、半年前に長居公園のホームレスが強制的に追い出されたわけです。 以下、「長居公園テント村住人による大阪市に対する弁明書」より一部引用。 私は3年前まで調理師として…

門倉貴史『ホワイトカラーは給料ドロボーか』

ホワイトカラーは給料ドロボーか? (光文社新書)作者: 門倉貴史出版社/メーカー: 光文社発売日: 2007/06メディア: 新書購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (36件) を見る 少し前に話題になった「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入の目的のひ…

『ワーキングプア――日本を蝕む病』(NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班編、ポプラ社、2007年6月)

昨年放送されたNHKスペシャル『ワーキングプア』を書籍化したもの(発売は先月)で、当初は『日本の貧困』というタイトルが予定されていたというように、「働いても働いても生活保護水準以下の収入しか得られない人々」の生活をリポートしたのが本書である。…

『ロストジェネレーション――さまよう2000万人』(朝日新聞「ロストジェネレーション」取材班、朝日新聞社、2006年7月)

私も含めて、ごく普通に大学を卒業して正社員として就職した人間には想像し難いことなのだが、「バイト」や「派遣」などの非正規雇用者のなかに、ほとんどチャップリンの『モダン・タイムス』を思わせるような過酷な労働条件で生活苦を強いられている人が、…

鈴木哲夫『政党が操る選挙報道』(集英社新書、2007年6月)

2年前の総選挙で自民党は300近い議席を獲得した。この歴史的大勝は、もちろん国民が自民党を評価して投票したことによるのだが、国民が何によって自民党を評価したかといえば、メディアが報道する(あるいは街頭で演説する)候補者の声と、メディアの上で政…

ハイデガー『ヒューマニズムについて』(ちくま学芸文庫)

ずいぶん前に読んだ本だが、私が触れたことのある哲学書の中では最高に印象深かった作品のひとつなので、ここにレビューしておく。 存在の真理への問い ハイデガーは「プラトンの真理論」という論文のなかで、プラトンからニーチェに至るまでの西欧哲学を、…

鈴木謙介『ウェブ社会の思想』(NHKブックス)

オンラインゲームのなかに構築されているヴァーチャル・リアリティは、いまやひとつの仮想経済圏を成立させるほどの、そして現実の経済圏とも相互応答しはじめるほどの水準に達している。また、データベースに蓄積された個人情報をコンピュータが分析して、…

西垣通『基礎情報学』(NTT出版)など

同じ著者・西垣の『情報学的転回』(春秋社)、『ウェブ社会をどう生きるか』(岩波新書)、「コレクティヴ・ブレイン」(西垣編『組織とグループウェア』所収, NTT出版)とあわせてレビューしておきます。ちなみに西垣のいう「基礎情報学」は、情報学の初歩…

松本人志『大日本人』

大日本人 通常盤 [DVD]出版社/メーカー: アール・アンド・シー発売日: 2007/11/28メディア: DVD購入: 1人 クリック: 38回この商品を含むブログ (157件) を見る これは想像以上に面白かった。ただ、「映画」というよりはやはり「コント」の延長と捉えた方がい…

渡邊二郎『芸術の哲学』(ちくま学芸文庫)

アリストテレスの詩論、ニーチェの悲劇論、ハイデガーの存在論、ガダマーの解釈学を経由して、またそれらを縦横に組み合わせて、「存在論的美学」の立場に立つ芸術の哲学に触れさせるのが本書前半の狙いである。歴史上の大哲学者たちが展開した芸術論をなぞ…

石原慎太郎『俺は、君のためにこそ死にに行く』

G:detail] 映画の思想的、政治的、歴史的、美学的なメッセージがどうのこうのと言う以前に、そもそもテクニカルな次元の話として、漫画的に――いや漫画未満の――いい加減な作りの作品であった。特に脚本が支離滅裂で、プロの仕事としては完全に失格レベルなの…

『マニュファクチュアリング・コンセント』(N.チョムスキー)

1992年に発表され、22個の映画賞を受賞したドキュメンタリーフィルムだ。DVDなのに、なぜかAmazonにもmixiレビューにも「和書」として登録されているので、カタログ更新の提案を送っといた。 ノーム・チョムスキーは「生成文法理論」を創始した言語学者だが…

『論座』が面白い。

右派の論壇誌の、あのほとんど直線的なマンネリズムにはもう金を払う気がしなくなった。 賛成しかねる内容が多くても、最近は左派の雑誌を手に取ってみたほうが、読むに値する記事を発見する確率は高い。 『論座』今月号の目次 http://opendoors.asahi.com/d…

カール・ヤスパース『哲学入門』

本書は、1949年にカール・ヤスパースが行った全12講のラジオ講演を文字に起こしたものである。 たしかに一般向けのラジオ・プログラムではあるようで、読者(聴取者)に専門的な知識を要求しない内容になっている──端的にいえば、他の哲学者の著作への参照が…

『表象〈01〉』

『表象』という、単行本扱いだが雑誌みたいな本が創刊されていて、浅田彰と松浦寿耀という東大教授の対談を読むために買ってみた。 「ともかく、アメリカ的な合理化に耐える人文知が実は重要だと思うので、アメリカ的なプラグマティズムだけが全面化すると人…

ニーチェ

(*´- ェ-`)´- ェ-`)´- ェ-`) 「ひとの歩き方で、はたしてかれが自分の道を歩いているかどうかがわかる。わたしの歩くところを見るがいい! 自分の目標に近づいた者の足は踊りだす。」(ニーチェ) (*´- ェ-`)´- ェ-`)´- ェ-`) 「今後、あなたがたに栄…

浅田彰『構造と力』

構造と力―記号論を超えて作者: 浅田彰出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1983/09/10メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 183回この商品を含むブログ (137件) を見る ちょうど大学1年生のときに読んだのだが、この本で感心できたのは以下の部分のみかも知れ…