先日、帰宅ラッシュの時間帯に、銀座線の電車から降りようとした5歳ぐらいの女の子の足が一瞬、電車とホームの間に挟まって、お母さんと周りのサラリーマンが引っ張って助けるという場面に遭遇した。
最後尾車両だったので、車掌さんも余裕で事態に気付いており、落ち着いて対応していたのでさほど危険なことではなかったのだが、ふと、数年前に線路に落ちた子どもを助けようとしてサラリーマンが電車に轢かれて亡くなった事故があった(ような気がする)のを思い出した。
それで、仮に線路に子どもが落ちているのを発見したとしたら、まず緊急停止ボタンを押し、駅員に通報するのが最優先だとは思うのだが、場合によっては飛び降りて救出を試みる必要があるだろうなどと考えていたら、「レールの間に伏せれば助かるんだっけ?」というのが気になった。ホームの下の空間もあるのは分かっているが、レールの間に伏せて電車をやり過ごす場面を、マンガ等でみたことがあるので。
気になったので、とりあえずYahoo!知恵袋で質問してみた(笑)
ベストアンサーにさせて頂いた回答者の方は、リアルに鉄道会社の人のようだ。
かなり高確率で死亡事故になります。
たしかにレールには十数センチの高さがあり、マクラギにも中央部がくぼんでいる形状の物もありますから、幸い助かった例はありますが・・・
一般的な50Nレールと木の枕木の区間では、まず無理です。
50Nレールの高さは153mm。
車両に対する限界寸法は、レール上面から25mm。
レールを枕木に固定する金具の厚さが約10mm。
合計して、枕木上から188mmの範囲に体が収まれば助かる可能性があります。
ただ、この寸法は一般的な成人には無理でしょう。これが、一部幹線で使用される60kgレール、かつコンクリート枕木の区間なら、レールの高さが174mmあり、かつ枕木の中央部が若干窪んでいるため、枕木上から220mm程度の範囲に体が収まれば助かる可能性があります。
これなら成人でも小柄な人なら何とかなりそうです。
助かった稀な例について考えるより、そもそも「十数センチしか隙間がない」という点をしっかり認識しておくべきだな。
結論としては、
- 十数センチしか空間がないわけなので、レールの間に伏せてもまず助からない
- 雪国だと前面に雪よけも付いているのでさらに厳しい
- ホームの下に、一部退避場所が設けられている駅や、地下鉄の場合だと全体が退避場所になっているケースがあるが、古い駅だと退避場所がないというケースもある
- 可能ならば、反対方向の線路との間に逃げればよい
- 線路のわきに高圧の電線が走っている路線もあるので注意が必要
- 線路に落ちている人をみたら、まず緊急停止ボタンを押し、駅員に通報する。自分が落ちた場合も、すぐ助けを求めるのがよい
という感じか。
最悪、落ちたのが小さな子どもであれば、線路に降りてから担いでホームに上げてやり、自分は轢かれて死ぬという選択肢もあるかもしれない。落ちたのが酔っぱらいだった場合は、そこまですべきか悩むところだ。
レールの間に伏せて列車を回避するというのは、マンガではあり得ても、実際には無理なようだ。西部劇チックな実写映画でもそういうのを見た記憶があり、昔の機関車では可能だったのかもしれない。