西部邁ゼミナール 現代映画事情【2】映画『カティンの森』
http://www.mxtv.co.jp/nishibe/youtube/index.html?201001
もう終わってしまったと思うけど、岩波ホールでアンジェイ・ワイダ監督の『カティンの森』が上映されていて、先月、休日出勤の振替で平日に休んで観に行って来ました。(参考リンク:カティンの森事件)
これは良かった。上記の動画で西部先生は「込み入りすぎ」と評してます。たしかに込み入りすぎでw、筋書きが複雑なので、かなり集中して知識を総動員して観ないとわけが分からなくなりそうな映画ではあります。そのせいで、西部先生も言うように印象が弱まってしまっているとも言える。だけど私にとってはかなり重要な意味で印象的な作品になったし、傑作だと思います。ちょっともう眠いのでこまごまとは書きませんが。
ところで上記動画の中で次のような話が。
西部:僕ねぇ、僕も年だから、良い映画を観て死にてぇなぁという感じがあるのね。良い映画の定義も難しいでしょうけど、このアンジェイ・ワイダの映画の出来が良いか悪いかじゃなくて、なんと言うか、自分の国の時代の運命と、同時に主人公の人生の運命が、ピタ〜ッと合ってるようなね。
「自分の国の時代の運命と、同時に主人公の人生の運命が、ピタッとあっている」
非常によくわかる! そう、そういう映画が観たいですね。
あまりネタを思いつきませんが、たとえば、個人的に昔から「大々的にカネを使って作品化してほしい」と思っていたのは、プラトンの『ソクラテスの弁明』です*1。アテナイ民主制のクソっぷりと、ソクラテスの異常なかっこよさ。ぜったい名作になるかと。
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*1:もちろんその続編である『クリトン』『パイドン』まで入れることになるでしょう。