The Midnight Seminar

読書感想や雑記です。このブログの裏で始めた統計&プログラミングのブログのほうがアクセスが伸びてしまい、こっちが裏みたいになってます。

ツァラトゥストラ


 学生時代にやるべきことは2つしかない──ニーチェを真面目に読むことと、キルケゴールを真剣に読むことだ!

 『ツァラトゥストラはこう言った』(岩波文庫)より。


 「劇務や、スピードや、新奇なものや、異常なものを好むあなたがた全部──あなたがたは自分自身の始末に困っているのだ。あなたがたの勤勉は逃避であり、自分自身を忘れようとする意志なのだ。

 あなたがたがもっと人生を信じていたら、これほど瞬間に身をまかせることはあるまい。だがあなたがたは、待つことができるだけの充実した内容を、自己のなかに持ちあわせていないのだ、──それで、怠惰にさえもなれない!」(上, p.74)


 「女性にはまだ友情を結ぶ能力がない。しかし、どうだろう、男性にしても、いったいあなたがたの誰に、友情を結ぶ能力があるだろう?

 おお、男性のあなたがたよ、あなたがたの魂の貧しさ、魂の吝嗇ぶりよ! あなたがたが友に与えるぐらいのものは、わたしは敵にも与えよう。与えても、わたしはすこしも貧しくなっていまい。」(上, p.95)


 「自分が正しいと主張するより、不正を受けとっておくほうが高貴である。ことに自分が正しい場合にそうである。ただ、それができるのは、豊かな人間にかぎる。」(上, p.114)


 「だから高貴な者は、ひとに羞(はずか)しい思いをさせないようにする。また、すべて苦しみ悩む者を見ると、自分自身が羞恥を感じるように努める。」(上, p.146)


 「人生に背をむけた多くの者は、実は賤民に背をむけたのであった。かれらは泉や炎や果実を、賤民とともにしようとは思わなかったのだ。」(上, p.162)


 「まず大胆にあなたがた自身を信じることだ、──あなたがた自身と、あなたがた自身の内臓を! 自分自身を信じない者は、かならず嘘をつく。」(上, p.213)


 「多くのものを見るためには、おのれを度外視することが必要だ。──この過酷さがすべての登攀(とうはん)者には必要である。」(下, p.11)


 「『偶然』──これは、この世で最も古い貴族の称号である。これを、わたしは万物に取りもどしてやった。わたしは万物を、およそ目的にしばられた奴隷制から救いだしてやった。」(下, p.35)


 「どう考えてもありえないことが一つある、──すなわち合理性だ!」(下, p.35)


 「しかし最も厭(いと)わしく思うのは、阿諛追従(あゆついしょう)の徒、ひとのよだれを舐める手合だ。そして、わたしが見いだした最も厭わしい人間的生物に、わたしは寄生虫という名をつけた。この生物は愛する気はなくて、しかも愛にたよって生きることを願っていた。」(下, p.88)


 「今後、あなたがたに栄誉を与えるのは、『どこから来たか』ではなくて、『どこへ行くか』なのだ! あなたがた自身を超えて行こうとするあなたがたの意志と足、──これこそ、あなたがたの新しい栄誉であらねばならぬ!」(下, p.104)


 「あなたがたの悩みはまだ十分ではない! なぜなら、あなたがたは、自分のことに悩んでいるからだ。まだ、人間そのものに悩んでいないからだ。そうではないと言うなら、嘘をいっているのだ。あなたがたはみな、わたしが悩んだことを悩んでいない。」(下, p.259)


 「高く登ろうと思うなら、自分の脚を使うことだ! 高いところへは、他人によっては運ばれてはならない。ひとの背中や頭に乗ってはならない!
 あなたは馬で登ったというのか? いそいで目標につくのは、これにかぎるというのか? よかろう、わたしの友人よ! だが、あなたの萎(しな)びた脚も、いっしょに馬に乗って行く!
 目標について、馬から飛びおりるとき、『ましな人間』よ、ほかならぬあなたの山頂で──あなたはころぶだろう!」 (下, p.262)


 「高級な素質のものであればあるほど、成功することはまれだ。あなたがた、『ましな人間』たちよ、あなたがたはみな──失敗の作品ではなかろうか?
 なにも元気をなくすには及ばない。それがなんだろう! まだまだ可能なことがたくさんある! あなたがた自身を当然のこととして嘲笑するように学んだらいい!
 あなたがたが失敗の作品で、半ばできそこないであったにしても、何のいぶかることがあろう? あなたがた、こわれかかった人間たちよ! あなたがたの内部で、ひしめき、おしあっていはしないか、──人間の未来が?
 人間の最もはるかなもの、最も深いもの、星のように高いもの、その途方もない力、そうした一切があなたがたの壺のなかでぶつかりあって沸騰していはしないか?
 毀(こぼ)れる壺がたくさんあっても、何のいぶかることがあろう! あなた自身を笑うことを学べ! 当然のこととして笑うことを! あなたがた、『ましな人間』たちよ、おお、なんと多くの可能性がまだあることか!」(下, pp.266-277)


 「ひとの歩き方で、はたしてかれが自分の道を歩いているかどうかがわかる。わたしの歩くところを見るがいい! 自分の目標に近づいた者の足は踊りだす。」(下, p.269)